原木探しから、材料管理、乾燥、制作、そして納品後も、全て家具づくりの一環として係わっています。
原木の育った所、家具の材料となるための天然乾燥と人工乾燥の事、制作の手法や仕上げのオイル、
私達のこだわりや想いを知っていただき、生い立ちの見える家具として、
特別の想いで使っていただきたいと願っています。
用材として流通している木ではなく、杉桧などの人工林で境木などとして使命を果たした広葉樹や道路建設などで処分されたりとの訳あって伐採された樹を使って制作しています。
通常に流通しない木ですが、一本一本が個性豊かな木々です。小さな工房だからそれぞれの個性を活かしてやる事が出来てオンリーワンの家具として新たな命を吹き込んでお届けしています。
仕上げに使うオイルは「亜麻仁油」と言う植物性のオイルです。
亜麻仁油は乾性油と言って、空気中で酸化し硬化する性質をもったオイルです。
硬化するのに1ヶ月程要します。
その硬化を早める為にボイルした「亜麻仁油」に乾燥剤や溶剤を入れて使うのが一般的ですが、
MOMO工房では、あえて自然のままの「亜麻仁油」を使っています。
乾きが遅いのは、一ヶ月位したころにケァをさせて頂く事でクリアしています。
手を掛けてやる事は増えますが、一番自然である仕上げは、とてもシンプルで人にもやさしいです。
何年もたってからの手入れも最初の仕上げと同じように「亜麻仁油」を塗って磨きあげます。
木に浸透して硬化する仕上げなので剥げることが無く、何年も使っていただく家具にぴったりの仕上げです。
「人工乾燥は天然乾燥の代用ではない!」
私達に乾燥の事を指導していただいた岡山県の研究員の方(農学博士)の言葉です。
木を、乾燥の事を、ずっと研究されて来た方で、人工乾燥は自然乾燥をしない為や短縮する為にするのでない!!
木の性質を知り尽くしての、人工乾燥の必要性を教わりました。
原木から係わることで木の育った環境を知り、天然乾燥をきちっとし、人工乾燥を理解して、自分で乾燥機を持って
乾燥スケジュールを組んできちっと人工乾燥が出来る事は、木を最大に活かしてやることだと自負しています。
まず、部屋を見せていただきます。そして、家具に対する想いや使い方などをお聞きして、
私達の想いや考えを加えたデザインを見ていただき打ち合わせを重ねながら、その間に木の良さ、大変さなど全ての
特性を知ってもらい、使っていただく方と一緒に家具を創り出し、無垢の家具を存分に楽しんでいただきたいと思っています。
家具とは、ほとんどが1人で使うものでなく家族が使い、そしてそれを決めるのは中心となる夫婦が考え決めることが多く、男女の感性が活かされてこそ使われる方の想いにより近いものが創れると考えています。
MOMO工房では夫婦でデザインから製作、そして、その全てを二人で心をこめて大切に係わっています。